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トミーウォーカーのPBW『エンドブレイカー』内のキャラ、ステュクスの日記。
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エルフヘイム騎士団に所属する、あるエルフ騎士から見たステュクスの話。
長いです。
ただのエルフの騎士の独白というか仲良い3人組みのストーリー

私の名はフレドリク・ミュンヒハウゼン。
エルフヘイム騎士団に所属する騎士である。
かつてはハイエルフであったが、戒律が意味をなさなくなった今となっては関係ない
その戒律の存在をなくした、エンドブレイカー達
今日は友人である、そのエンドブレイカーの話をしよう

はじめて彼にあったのは我々騎士団に、エンドブレイカーが入隊することになった時だ。
なんとまぁ、個性的な連中の集まりだと思った
そして、彼らが本当に騎士団として職務をこなせるのかとも。
しかしそんな思いも数日の内に消え去った。
彼らは見事にバルバの討伐や辺境の村の防衛までやってのけたのだ
そして、彼…ステュクスと知り合ったのもそんな依頼の一つでだった



「このままじゃマズイ、一旦引くぞ!」

その日我々はバルバの討伐にきていた。
数体のボアヘッドだ。村を襲ったヤツらを見つけるのは容易く、奇襲をかけるのに成功した
しかし、数が多く半数まで減らしたところでこちらの分が悪くなる
撤退するしかない、となった時のことだ

「くそ!後少しなのによ!」
「ドランジ!ぐずぐずするな!」

私のパートナーであるダークエルフ、ドランジ

「ああ、わかって…ッ!フレドリク!前!」
「なッ…?!」

彼が、私をかばい傷を負ったのだ

「ドランジ!!お前…何をしている!!」
「っるせー…てめぇが死んだら、俺だって死なねーと…いけねーだろうが」

膝をつくドランジを支え、ボアヘッド達を見上げる
残るは、5体
こちらは俺達を含め4人
逃げられない

一体のボアヘッドが斧を振り上げた、その時

「!!!」

幾本もの矢が、ボアヘッドたちを貫いた

「助けにきたよっ!!」

矢を番えた少女が叫ぶと、俺たちとボアヘッドの間に何人かが割り込んだ

後ろを見れば助けを呼びにいった仲間達の姿
どうやら無事に助けをよべたようだ

「おいアンタら大丈夫かよ」
拳を突き出してドランジを癒すのは紫色の鎧の男

「オレらがきたからには、大丈夫だから。さがっときなっ」
ニヤリと笑って、ボアヘッドに槍をむけ走っていく

彼らは順調にボアヘッドを倒した
その後、騎士団まで共に戻るも着くとすぐに彼らはいなくなってしまった
せめてドランジを癒してくれた彼に礼を言おうと、名簿や人づてに探してみる事に。

「おそらく、ステュクスという名だと思うのだが」
「名前しかわかんねんじゃなあ」

名はわかった。しかしそこから先はわからない
やはりダメかと諦めかけたその時

「なぁ、お前ら?オレのこと探してるっての」
「「!!」」

向こうから声をかけてきた

「私の名はフレドリク・ミュンヒハウゼン。この間は世話になったな」
「俺はドランジだ!助かったぜ兄ちゃん。一杯おごらしてくれよ」
「お、マジ?オレの事探してるヤツがいるとか聞いてて何かとドキドキしてたけど…ラッキ♪
 あ、オレはステってんだ!よろしくな、ドリク!ランジ!」
「ドリク…」
「あ、やだった?そんならちゃんとよぶけど」
「いや、かまわない」
「俺もランジでいいぜ別に」
「そっか?よかったー!」

イタズラっぽく笑う彼を見て、なんだか子供のようだと思ったのだが…
それは今でもかわらない。
彼は総じて、子供っぽかった
よく笑うしよく怒る
そんな彼につられたのか、私とドランジの仲もかわっていった
なんせ、彼と3人でいる空間が私には心地よかったのだ

「なー、ランジとドリクってパートナーなんだよな?」
「ああ、そうだぜ」
「そういう事になるな」
「不本意そうに言うなよ」
「…べつに。そうは言ってない」
「言ってなくても、顔が言ってるんだよ」
「そうつっかかってくるな、鬱陶しい」
「鬱陶しい!?なんだそりゃ、てめぇ!殴るぞ!」
「構わない、やればいい。その代わり倍にしてかえすぞ」
「上等だコラ!」
「おいおいお前ら…落ち着けよ」

ステュクスに間に入られ、正気に戻る
売り言葉に買い言葉で、我々はよくつまらいことで喧嘩になるのだ

「フレドリクがつまんねー事いうからだろ」
「なんだと。元はといえばランジが…っ!」
「ランジ?ドリク、今ランジっつった?」

つい、ステュクスにつられて言ってしまった。
ポカーンと、ドランジがこちらをみている
色黒の肌だというのに頬を染めたのが判るくらい赤くなっていた

「な、な、フレ…ドリク!いきなりなんだよ!」
「馬鹿者。ステュクスにつられただけだ、ドランジ」
私がそんな風によんだのが意外だったのか
相変わらず頬を染め、照れるドランジ
…気持ち悪いぞ。

「ハハハ!お前らやっぱ仲良しさんじゃねーか!!」
ステュクスが豪快に笑い、我々の肩を叩いた

私とドランジが本当のパートナーとなったのは、彼がいたからかもしれない
存外に我々は、お互いを認めあい、大切に思っていたらしい



エンドブレイカーの真の役割を知って、そしてあの密告者を打ち破ったと聞いて
我々は彼に感謝しきれない程の恩ができた
しかし、エンドブレイカーはもう次の都市に旅立つという
そんな話を街で聞いた

それならば、と私とドランジはステュクスに送別会をしてやろうという話になったのだ

「今日は我々の驕りだ。」
「好きなだけのんでいいぞ!」
「え?え?!なんでだ?!」
「ステュクスは、次の都市にまもなく旅立つのだろう?」
「送別会ってヤツだな」
「・・・・・・あ」
ステュクスが眼を丸くする
相当驚いたようだな。

「・・・ごめん、オレ。言ってなかったけど・・・ちょっと間残るんだ」
「「え??」」
今度は我々が眼を丸くする番だった

聞けば、ステュクスはこちらに少しの間とはいえ残るらしい
明確な日はきまっていないが、ココをたつ事にかわりはない

すこしだけ感じていた寂しさが消え、我々はつい大きな気持ちになってしまった

「・・・・・それなら別にいい。とりあえず、好きなだけ飲むといい」
「ああ、驕りだおごり!!!」
「え!いいのか!?」

これがいけなかった。
我々はステュクスにつられいつも以上に飲んでしまった
3人ともだ
3人とも意識をなくすまでのんで、気がつけば・・・


朝、店の裏で3人仲良く眠っていたなんて!


「おおお、私の一生の恥だ・・・・!」
「あったまいてえ・・・・・・」
「ははははは!おもしれぇ、オレら、マジうける!!!」

起きた時は三者三様
元気なのはステュクスぐらいのものだ
・・・酒が抜け切っていなのか、何が面白いのか笑い続けていた


そんな賑やかな日が、まだ続きそうで
酒の飲みすぎで野宿などという人生の汚点に眼をつぶっても、いいものだと
珍しく私は思ってしまった。





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